コロナ店の寿司シェフはみんなスペイン語にも長けているそう。「本当は口下手なんですけど、英語やスペイン語だとフレンドリーになっちゃうんです」。本当に楽しそうに仕事をしている姿が目に浮かぶ。カウンター越しにお客様と直接会話ができるのが寿司シェフの特権というKOBEシェフだが、お客様と近いということは、自分で作った料理を食べたお客様の表情が手に取るようにわかるということ。美味しいと感じれば嬉しい表情になる。逆に、満足いかなければそれが表情に出る。そんな時はお客様の意見を聞き、柔軟性を持って商品を作り直し、美味しいと思ってもらえるように誠意を尽くす。そのような小さな努力が伝わりお客様がリピーターになってくれた時や、そのお客様に合った特別メニューを提供し「もう一個ちょうだい!」と言われた時が、寿司シェフとして一番嬉しい瞬間だと言う。
KOBEシェフが毎日気を使っていること、それはシェフ全員がハッピーであること。「自分がハッピーじゃななければ、お客様をハッピーにすることはできないですよね。これはいつもスタッフに伝えていることなんです」と、にこやかにそう語るKOBEシェフ。「あぁ、お客さんはこうして彼の魅力に惹かれ、再び彼に会いに来るのだろう」と、彼のサービスの真髄を垣間見た一瞬だった。「シェフをしていて苦しかったことは?」と尋ねると、しばらくの間考えた彼は「うーん、ないですね。僕、スタッフに恵まれていますから」と笑う。常に前向きな姿勢で、また柔軟な思考で、さまざまな苦境も苦境と呼ばず、そこから多くのことを吸収し次のステージへの糧とする。いい人間がいい店を生み出す。KOBEシェフが持つプラスのエネルギーが、同じ職場のスタッフたちにも派生し、その結果、日々地元の人でにぎわう人気店であり続ける店を作っているのだろう。