私の日本での素晴らしい経験のひとつに、京都で食べた日本の伝統的な朝食というものがあります。ある日私と友人は、とても伝統的でかつモダンな雰囲気が漂う住宅街に足を運びました。通りから建物を仰ぐと、それは一見シンプルで典型的な日本風の家屋のようでした。
しかし私はそこで、決してシンプルという言葉では形容できないほどの体験をしたのです。その場所は「瓢亭」という名前の、とても美しい日本家屋の懐石料理レストランでした。いや、レストランというだけではなく、レストランの定義を超えた、素晴らしい場所だったと言った方が正しいかもしれません。

エントランスをくぐると、目の前には長い廊下。そして、まもなく着物姿の女性が私たちを迎え、私たちは長い廊下を渡りながら、大きな畳の部屋へと案内されました。朝も早かったため、その大きな部屋は私たち以外に誰もおらず、部屋の一角から廊下の向こう側に見える美しい日本庭園を望みながら、とてもゆったりしたことを覚えています。

そこで食べたのは「朝がゆ」といい、日本の典型的な朝食です。これはセットのような朝食で、一口サイズの色とりどりの料理や、シンプルながらもとても美味しいスープなどが、メインの朝がゆ(おかゆ)と共にサーブされます。中でも、日本酒やお茶を飲みながら時間をかけて朝食を楽しんだ、という経験はとてもユニークなものでした。

日本には長年住んでいましたが、あのような感動的な食事を体験できることはそうありません。食事が美味しかったということももちろんありますが、何がそんなに印象的だったかというと、きっとあの総合的な経験自体が素晴らしかったのだと思います。

店に到着してから店を出るまでの、一つ一つの瞬間がユニークな体験でした。静かな空間に身をおき、時間が止まったような錯覚を感じながら、そのひとときに身を投じる。忘れられないほど素晴らしい経験でした。